エポキシ樹脂とは、１つの分子の中に２つ以上のエポキシ基と呼ばれる構造が　　含まれる合成樹脂の総称です。

下図のように、酸素Oと炭素Cの三角構造になったものをエポキシ基と呼び、　　Rn（ｎ＝1~4）には種々の化合物が結合した状態で、　　　　　　　　　　　　ポリマーの前段階であるプレポリマーを形成しています。

　　　　　　　　O　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／   ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　R₁ ー C  ー  C ー R₂　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  ｜       | 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  R₃　　R₄

プレポリマーに硬化剤などを加えることによりポリマーとして完成しますが、　　一般に、プレポリマー状態のものとポリマーになったものを　　　　　　　　　　両方ともエポキシ樹脂と呼びます。

プレポリマーには種々の組成のものが存在しますが、　　　　　　　　　　　　　最も代表的なものは、ビスフェノールA（白色、固体の有機化合物）と　　　　　エピクロルヒドリン（反応性の高い有機化合物）の共重合体です。　　　　　　　硬化剤の種類や添加物によって多様な性質を持たせることが可能です。

用途として、耐水性や耐薬品性、電気絶縁性があることから、　　　　　　　　　電子回路などの機械類に使用されることもあります。　　　　　　　　　　　　　また、強い強度を持つ塗料や接着剤としても使用され、　　　　　　　　　　　　多くの場合は主剤と硬化剤の分かれた２液形の塗料で、　　　　　　　　　　　　塗装前に混合することで重合体を作り、塗膜を形成します。