ポリエチレンとは、エチレン（CH₂＝CH₂）という物質を重合させて得られる　　高分子化合物のことで、合成樹脂の一種です。　　　　　　　　　　　　　　　　比較的安価に製造可能で、最も広く利用される合成樹脂の一つです。

ポリエチレンは、重合させる方法により重合体の構造が違ってくるため、　　　　同じポリエチレンでも性質の違うものが種々あります。　　　　　　　　　　　　主なものでは、高圧ポリエチレンと低圧ポリエチレンの2つに分かれます。

　・高圧ポリエチレン

　　　高圧でかつ高温（150～300度）の状態で短時間で反応させ重合体を　　　　　　作ったもので、密度が小さく、低圧のものと比べて軟らかさがあり、　　　　　　軟質ポリエチレン、または低密度ポリエチレンとも呼ばれます。　　　　　　　　ゴミ袋や包装用フィルム、加工紙などに使用されます。

　・低圧ポリエチレン

　　　低圧で比較的低温（60～80度）の状態で重合体を作ったもので、　　　　　　　密度が大きく、高圧のものと比べて硬さがあり、　　　　　　　　　　　　　　　硬質ポリエチレン、または高密度ポリエチレンとも呼ばれます。　　　　　　　　主にバケツやゴミ箱などの成形品として使用されます。

密度による違いで低密度と高密度の間に中密度ポリエチレンもありますが、　　　JIS規格においては、中密度ポリエチレンは軟質ポリエチレンに区分されます。

ポリエチレン全体としては、電気に対する絶縁性や耐薬品性が強く、　　　　　　酸やアルカリにも安定なため、多様な用途で広く利用されています。