水硬性とは、水との化学反応によって硬化する性質のことです。　　　　　　　　水硬性のものは硬化した後は水中においても強度が下がることがありません。　　セメント類にこのような性質があり、その反対に空気中で硬化する性質は　　　　気硬性と呼ばれ、石膏や石灰などにみられます。

水が溶媒として用いられているとき、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　水に溶かした物質（溶質）の分子（または、イオン）の周囲に水分子が　　　　　引き寄せられ、通常の水とは違う状態で安定しているとき、　　　　　　　　　　溶質と水との相互作用を水和と呼びます。

さらに、化学反応がおき、溶質分子と水分子が結合するとき、　　　　　　　　　その反応を水和反応と呼び、新しくできた化合物を水和物と呼びます。　　　　　セメント類などの水硬性の物質は、水和反応によってできた化合物が　　　　　　溶解度の低い（溶けずらい）水和物になります。

逆に、水和反応による水和物が溶解度の高い（溶けやすい）場合もあり、　　　　石膏などは水和反応によって硬化した後、水中ですぐに溶けだしてしまいます。