耐熱性とは、高温での状態において、その物性を維持し続ける性質を指します。　合成樹脂においては、その樹脂をつくる重合体の結合の強さによって決まります。耐熱性は温度にかかわる性質であり、実際に火にさらされた際の耐性は　　　　　耐燃性（たいねんせい）と呼ばれます。

耐熱性の強い樹脂は、その結合が強固であり、温度が上昇することによる　　　　分子運動をおさえ、その物性を維持します。　　　　　　　　　　　　　　　　　また、熱分解が起きないなどの化学的変化が起きづらい性質を化学的耐熱性、　　熱によって膨らみや軟化などの物理的変化が起きづらい性質を物理的耐熱性と　　呼びます。

合成樹脂の耐熱性の指標としては、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　温度の上昇によって膨らみ、ひび割れ、変色、変形などの　　　　　　　　　　　外観の変化があるかどうかがわかりやすい指標の一つです。　　　　　　　　　　そのほかには、荷重をかけた状態で温度をあげ、どれだけ撓み（たわみ）が　　　あるかを測る方法などがあります。

接着剤においては、接着をどれだけ維持できるかが耐熱性の判定基準になります。