合金とは、2種以上の金属を混合した材料、または非金属元素が混合されても　　全体として金属的性質をもつものの総称です。　　　　　　　　　　　　　　　　前者の例としては、ステンレス鋼や真鍮（黄銅）などがあり、　　　　　　　　　後者の例としては、鋼（炭素鋼）などがあります。

 

合金を作る目的は、大きく２つに分けられ、　　　　　　　　　　　　　　　　　その合金の主体となる金属の特長（長所）をさらに改良する目的と、　　　　　　まったく新しい性質を持つ金属を開発する目的があります。　

 

炭素鋼の場合、高純度の鉄は軟らかいために、炭素を加えて焼きを入れることで、非常に硬くすることができ、その後にもいくつかの工程を経ることによって　　　耐久性のある鋼を作ることができます。

 

合金の構造としては、いくつかの種類があり、およそ次の３つに分類できます。

　・固溶体（こようたい）

　　　2種類以上の元素が互いに溶けあい、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　全体として均一な固相（固体）を形成しています。

 

　・金属間化合物

　　　2種類以上の金属によって構成されている化合物で、　　　　　　　　　　　　　比較的簡単な割合で結合し、成分元素とは違った構造を持ち、　　　　　　　　　成分元素より融点が高くなるなどの特徴がみられます。　　　　　　　　　　　　第二次固溶体、または中間相とも呼ばれます。

 

　・共晶（きょうしょう）

　　　2種類以上の元素がよく混ざりあっているようにみえても、　　　　　　　　　　顕微鏡などでみると、それぞれの成分元素の結晶が独立している場合、　　　　　このような合金を共晶合金と呼びます。